コリーの子犬ラフコリー専門エアウーマン犬舎で生まれた子犬たちの御紹介

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英才教育的な新生児飼育 15:56
子犬&木製ブロック

◆◆↑は、生後18日目の2008年6月1日生まれのジョイ胎の子犬たち。
上の段に居るのは当犬舎に残したレモンです。これは撮影用にブロックを
2段に重ねていますが、この時期の飼育では1段にして子犬の飼育場所に
並べておきます。子犬たちは、歩き始めて数日経てばブロックによじ登ったり、
穴の中に潜り込んだり、穴の中に入れておいたおもちゃを引っ張り出したりして
飽きずに遊びます。◆◆◆



子犬を飼い始めた人は、今現在の子犬の健康や精神状態には注意を
向けますが、その子犬が、自分の手に渡る以前に、どんな栄養管理や
ワクチネーションを受けたかには興味はあっても、どんな経験を積んで
来たのかに対しては、あまり注意を向けていない人が多いのじゃないかと
思います。

子犬の脳の発達や人への親和度は、譲渡までにかなりの部分が形成
されていることを御存じない人が多いと思います。

そして、子犬を買った前後で慌てて購入した飼育本を読んでは、おあずけを
教えなければならないと躍起になったり、甘噛みをさせてはいけないのだと、
子犬が齧ることに対して、必要以上に神経質になります。

実は、子犬は、産まれてから譲渡までの間にたっぷりと人の手や同胎犬の
身体を噛ませておかなければならないんです。実際に噛んでみなければ、
顎の力加減は分からないからです。
ですから1頭しか子犬が生まれなかった場合、できるだけ人が相手をしてやり、
自分の手足を噛ませることをして、ある時期が来てから強過ぎる噛み方に
対しては「痛い!」と大声を挙げて驚かせるとか、子犬の首の皮膚を掴んで
引き離すとか、遊びを中断するなどの方法で、そういう噛み方はよくないのだと
ブリーダーが教える必要があります。

また、たとえ人工哺乳の必要がない胎であったとしても、目が開く以前に、
毎日、身体を抱き上げ体重を測るとか、ひっくり返すとか、身体中を拭き
上げるとか、人の声を聞かせるとか、手の匂いをかがせるとか、つまり
人工哺乳の場合には、排泄の世話と授乳の為に必然的に日に8〜12回は
行うような行為を1頭ずつ行った方が、子犬の脳の発達が良いのです。

そのことは、アメリカの動物行動学の学者も著書の中で書いていましたし、
北海道盲導犬協会の所長を務めていた訓練士さんも、人工哺乳の子犬が
素晴らしい盲導犬に育ったケースがいくつもあり、鳥類で起きる刷り込み
犬においても起きるのではないかと書いていました。私も動物行動学者の
本で、目が開く前の犬における刷り込み(インプリンティング)のことを読んだ
ことがあり、私が人工哺乳で育てた子犬たちが人をすぐに信頼し、譲渡先で
夜泣きをしたケースが一件もないほど育てやすいのは、そういうところにも
理由があると思っています。
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E5%88%B7%E3%82%8A%E8%BE%BC%E3%81%BF/


以前に、安全だというのを信じて母犬の毛の手入れや子犬の飼育場所の
消毒&消臭に使ったEM菌のせいでリズ胎6頭が全滅した時、9日早くに
生まれアルコール消毒しかしてなかったので死なずに済んだ福ちゃんの
胎の4頭をお乳が良かったこともあって、福ちゃんに任せっぱなしにして
いたのですが、リズ胎の子犬たちが寝ずの看病も空しく全滅したあとで、
目が開いて2〜3日の福の子犬たちを抱こうとしたところ、私に対して
警戒心を見せ、身体を強張らせたので、非常に驚きました。この時点で
出生直後から私が育てた人工哺乳の子犬とは大きく異なっていました。
(その後、すぐに埋め合わせをすべく、接する時間を極端に増やしたので
当犬舎の普通レベルの親和度を示すまでに育ちました)

この時、母犬に抱かせっぱなしにすることが、家庭犬として生きねば
ならない子犬にとってどれほどマイナスであるか悟りました。
それとともに、人工哺乳は、できることなら避けた方が、発育も良いし、
人間もうんと楽だし経費もかからないけれども、子犬の脳や心の発達の
為には、むしろ望ましいのではないかと思うようになりました。

jinkouhonyuu

◆◆↑は生後12日目の子犬たち。授乳中にも子犬の足裏を押したり、
口元を撫でるなどして、子犬の脳に刺激を与えることができます。◆◆◆


誕生から48時間の初乳を飲ませることさえできれば、そして離乳期に
母犬や他の犬と接触させることができれば、人が十分すぎるほど手を
かけれる人工哺乳の方が、飼い主さんにとってはメリットがあるのじゃ
ないかと思います。

また、これも動物行動学の翻訳本に出ていたことですが、譲渡までに
色々な場所で飼育し、様々な音や匂いや足裏や皮膚の感触に慣らす
ことが、また、数種類のおもちゃを毎日、交換しつつ与えることが子犬の
馴致の為にも、脳の発達の為にも良いのだそうです。

こういった事は、うちでは繁殖を始めた最初から行ってきています。
それというのも、たまたま大きい犬舎のような立派な子犬用の設備が
無いので、子犬が育つに連れて、部屋を3回変え、日光浴の為には、
車の音が聞こえる道路に面した場所や、成犬たちが遊んでいる様子が
見えて虫や鳥の声や列車の音が聞こえる運動場側のコンクリート
スペースへ抱っこして運び、育ってきて売れ残ってしまえば、別棟の
父母宅の玄関前に組んだサークルの中で、来訪者に慣らし・・・という
ことをしてきているので、自然に脳の刺激になっていたのです。

私は、繁殖を始めた最初から、豊かな刺激の為にということで、たった
2頭の子犬の為に、アジリティの設備を縮めた子犬用のアスレチック
ジムのような物をダンボールで作って育てたくらいなので、子犬の遊具に
関しては、意図してやってきましたが、飼育部屋そのものを変えることで、
壁材や床材の匂いや窓外から聞こえる音の刺激や風の匂いまでもが
子犬の脳に影響するとは、最近まで想像もしていませんでした。


私が幼児期の子犬の刺激にこだわる理由の1つには、末の妹の
存在があります。末の妹は、生まれてから半年間、母の入院のせいで、
遠く離れた殺風景な乳児院に預けられ、刺激の無い生活を送ったせいで、
上の2人よりも子供時代の脳や情緒の発達が大きく遅れたということが
あるからです。

だから、今後も新生児の育て方に関しては、ありとあらゆる工夫をする
つもりですし、仮にどんなに効く薬があったとしても、乳質改善の為に
妊娠中の母犬に有害な抗生剤などの投与はせず、初乳だけ飲ませた
後は、人工哺乳をしようと思っています。そして、ヤドカリが家を交換する
ように子犬たちの飼育場所を次々に変えてゆき、どんな家庭に譲っても
対応できるような順応力のある、情緒や脳がしっかり発達した子犬を
育てたいと思います。

(注)こういう新生児の育て方をペットショップやブローカーや通販店や
オークションを経由した子犬に望むことは不可能です。ここまでして
手をかけるブリーダーは、そういう場所へは子犬を出しませんから。


ラフコリー専門 エアウーマン犬舎 http://airwoman.if.tv/


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